すぐそこにある希望

すぐそこにある希望

すぐそこにある希望

ずっとメディア批判を続けてる村上龍のエッセイ集。雑誌の連載か何かかな。2005年のニュースに対する対応とかあって「そういやあの時はすごい問題とされてたけど今じゃ大して言及されてないな」的な事件もあったりしてどんな事故も使い捨てだなあと思った。歴史もTwitterのログも大差無いんじゃねーの?っていう。

ここで言及されているほとんどの事件に関してはWeb上でさんざん言い尽くされた感があるので2点だけ。北朝鮮核問題における日本の立場、要は蚊帳の外って現状についての考察は村上龍に言わせれば必要悪として共存していくしかねーだろって事のようだ。まあそんなものかもしれない。それから彼はカンブリア宮殿という番組をやっているが斜め読みした限りでは広告だらけの雑誌における提灯記事みたいな作りになっているようだ。しかし成功者のエピソードを聞くことで成功者のイメージが描きやすくなるのでは?という姿勢に対しては共感出来た。なんでもかんでも否定していては始まらない。否定する事は容易いからこそ良い部分をきちんと見極めて肯定したい。そしてその肯定が次の成功へと繋がるようになれば素晴らしいと思う。