- 作者: 舞城王太郎
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2004/12/14
- メディア: 文庫
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タイトル見てなんじゃそらと思ったけれど読んで納得。なるほどなあ。
会話や思考がリズミカルにテンポよく書かれていて読みやすかった。前半の軽さから大した内容を想定してなかったので後半に密度が上がってきてやられた。油断させといて手法は好き。主人公一族がちょっと現実離れしてるし密室の謎がテクノロジーだったりツッコミどころは多々あるんだけどそれでも面白かった。
親父が暴君であるために家族が受ける影響は計り知れないわけだけど暴君親父の家庭が必ず破綻するかっていうとそうでもなく破綻しないケースもあってそこは妻でもある母親の頑張りが大きかったりすると思う。そんでもって母親がなぜそんなに頑張れるのかって言うと戦前ぐらいまでは母親というポジションはそんなもんだ的な諦め感が支えてた気がする。現代にそんな感覚は消えつつあるわけで男つまり父親はそこらへんをよく理解してないと家族は分解しちゃうんじゃねえかなー。