ブルーバレンタイン
- 作者: 新堂冬樹
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2007/12
- メディア: 単行本
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知り合いが新堂冬樹作品を買ったと聞いたので「お、その人いいよね」と借りてみたけど犯人に告ぐ [DVD]は新堂冬樹じゃなくて雫井脩介だったよ!新堂冬樹で読んだことあるのは銀行籠城だったや。同時期に読んだからごっちゃになってた。
で、ジャケット見てビックリ。なにこのラブリー装丁。思えばこの時点で嫌な予感はしてた。表紙の女の子が裏表紙では全身黒革でおそらく女暗殺者の話に合わせてるんだろうけど安っぽ過ぎる。
内容もこれまたひどい。序盤から中二病全開です。読んでるこっちが恥ずかしいセリフたっぷり。主人公のアリサはバレンタインってコードネームなんですが相棒に向かって「行くぞ。バレンタイン」「了解。コヨーテ」とか普通に言ってる。リアリティの欠片もない。いや実際の殺し屋は言うのかもしれんけどさ。「しっかりしろロードランナー」「わぃりーコヨーテ」とか言ってるのかもだけどさ。暗殺者=死と隣り合わせであるのだから名前なんてただの記号扱いしてくれないとピンと来ないかなあ。無線連絡ならまだいいかな。でもこれ目の前にいる相棒に向かって言ってるから。あなたが山田だったら「そうですね。山田さん」って毎回言われるって事だからね。どっから来た留学生だよ。
こんな小説買ったらアホだからみんなが間違って買わないようにネタバレしちゃうけどバレンタインの相棒が天才暗殺者ヘリオスって言うのね。で対決する相手は神暗殺者ゼウス。まあこの辺も読んでてムズムズするけど百歩譲ってとしてだね。千歩譲ってとしてだね。マンボ踊ったとしてだね。途中でゼウスの弟が登場するんですよ。高校生ぐらいって設定の。まあ偽者で罠なんですけどヘリオスが弟に聞くわけです。「ちょっと待て。なぜ兄がゼウスだと知ってる」みたいなことを。そしたら偽の弟「いや兄がどこかに電話しててその時たしかに『ゼウスです』って言ったのを聞いた」とかのたまいやがる。
神と呼ばれるほどの暗殺者が電話口で「ゼウスです」
神が敬語って誰と電話してんだよ。それもはや神と呼べないだろ。それかあれか。電話の相手は界王さまか。大界王さまなのか。そんなグダグダな辻褄合わせをヘリオスも信じちゃうから読んでるこっちものけぞるよね。しかも終盤あたりでヘリオスがバレンタインにゼウスの生い立ちを説明するんだけど弟いない設定だからね。もうめちゃくちゃ。全体的に中高生が書いたの?って感じでイライラした。最後まで読めたのは著者が雫井脩介だと思って何かあるのでは!と我慢したから。こんなしょーもない小説と一緒にしてごめんね!
違う事に気づいたのは最後まで読み終わって筆者のプロフィールに犯人に告ぐ [DVD]が無かったからなんですが最後にこう書いてありました。
本書は『文庫読み放題』ほか携帯読書サイトにて連載されたものです。
やったー!ケータイ小説に挑戦出来たよー!二度と読むかバカヤロウ。