ネット未来地図 ポスト・グーグル時代 20の論点 (文春新書)
- 作者: 佐々木俊尚
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2007/10/19
- メディア: 新書
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2007年9月という事なので半年以上1年未満の歳月が過ぎている。amazonやGoogleはもちろんSecondLifeやYouTube、ニコニコ動画そしてTwitterにはてなブックマークまで様々なサービスについて書かれている。
が、肝心の未来地図というものが全く見えてこない。タイトル詐欺か!と思ったけど現状を網羅して伝えるから自分で未来地図を描けって事なのかもしれない。現状(と言っても半年以上前だけど)をざっと知るにはちょうどいい書籍かもしれないがIT業界にいなくともある程度アンテナ張ってれば特に目新しい事は書いてないので読む価値はあんまり無いかなあ。Google使いこなしてニコ動見てTwitterに入り浸ってるような人にはきっと必要ない。
RFIDについても書かれてた。これって在庫管理ですごい威力を発揮すると思うんだけど現場で普及してんのかな。実例と知ってるのは技術発表時に医療機関で使用されるって話ぐらいで物流なんかはバーコード止まりだと思ってるんだけどさすがにもう進化してるのかなあ。
RFIDは棚卸しとか飲食店でバイトしてた時にやったけど超だるかった。発注はPOSと連動してある程度は自動化されてるとか聞いたけど現実はどうなのか知らない。ここで描かれてる未来のRFID活用法がすごい。
たとえば混雑しているカフェの中で、RFIDのリーダーをかざせば、店内で人々が着ている服や持っているバッグ、履いている靴などの情報がすべて可視化される。
読み取る側は便利かもしれない。「あ、あれいいな」と思ったその場で商品名を取得しネット環境があればそのまま注文する事すら可能だ。
だが待ってほしい。読み取られる側はどうなる。この著者も道義的に許されるかどうかは別として、と断り書きを入れているが許されない可能性が高い気がする。人の所有物は個人情報に直結する恐れがあるからだ。
読取る人「あの人の服かっこいい!よーし、読み取ってみよっと」 読取り機「ピピッ。ブランド名XXXX、型番XXXXXXXXXX、価格XXXXX円です」 読取る人「んー!値段が微妙なトコだなー!もうちょい詳しく!」 読取り機「19XX年にイギリスの中部に位置するXXX市で始まったブランド」 読取る人「ほうほう、それで?」 読取り機「創業当時からMADE IN ENGLANDにこだわり、熟練された職人と共に 高品質の商品を提供し続けスポーツウェアブランドとして 確固たる地位を築きあげました」 読取る人「こだわりかー。いいなー、買っちゃうかー。他には?」 読取り機「ホモ御用達」 読取る人「マジで!あのカッコいい人!ええ!?そうなの?!」 読まれ人「 や ら な い か 」
こんなん考えたらおちおち読み取る事も出来ませんよホント。