あの日、あの時、あの場所で

今日は彼女が泊まりに来る日。今年に入ってから週末はほぼ毎回そういう過ごし方。ぶっちゃけると僕は彼女に決めてる。今まで何度も「これ以上はないッ!」ってぐらい好きな女の子と出会ってきたけれど今回こそホンモノだ。だって今の彼女はお嫁さんとしても申し分ないと感じているから。じゃあ歴代彼女はお嫁さんとしては不適格だったの?って言われるかもしれないけどそうじゃない。今までの相手には結婚という単語すら連想していなかっただけ。

実は密かにプロポーズ大作戦を検討中だ。僕みたいな鈍感男は彼女が髪型を変えたところで気の利いたことの一つだって言えないけれど決める時はやっぱり決めたい。偶然を装った必然をプロデュースしたい。何度もシミュして確実に彼女を驚かせたい。ハッピーサプライズは自分がされても嬉しいけど誰かにしてあげるのが最高に楽しいと思うのだ。

彼女と出会って三年。付き合うようになって二年ちょっと。長いような短いような。それにしても思う。あの日あの時あの場所で君に出会ってなかったら・・・僕らはいつまでも見知らぬ二人のまま、だっただろう。タイトルは忘れたけど誰かが昔に歌っていた歌詞そのもの。ホント正にその通り。とにかく君に出会えて良かった。これからもよろしく。ってまだ了承してもらえると決まったわけでも無いのに我ながら気持ち悪い。



ついさっき、彼女が帰ったところ。はぁ・・・・・。ほんの少しだけ落ち込んでます。ハイ。いやプロポーズはまだだよ。だから断られてブルーってわけじゃない。正直に言うと気持ちがちょっと揺らいでる。好きだという気持ちはビタ一文揺らいでいないんだけど・・・。恥ずかしくて言えないような歳でもないのでハッキリ言おう。うん、彼女とさっきまでセックスしてた。

いつもと違ったのは彼女が僕のをさんざんしゃぶり倒して僕が「ギブギブ!」って言った後だ。いつもなら僕が限界ギリギリのラインでのたうち回るまでやめてくれないのだが今回は違った。気のせいかも知れないけれどいつも以上に妖しい瞳で僕を見上げるとこう言った。

「お願いがあるんだけどいい?」

僕はとにかく現状の快楽のような苦痛のようなもどかしい生殺し状態を脱出したかったので内容を確認せず「いいよ?」と不覚にも答えてしまった。嬉しそうに彼女はバッグを開ける。そこから出て来たのはピンクローター。当然ながら僕は驚いた。ピンクローターがピンクと言いながら薄い水色だった事に。いやそれも驚いたけれどそうじゃない。もともとセックスに関して積極的だった彼女だけどさすがにここまで来ると想定外。

以上、「トイストーリーは突然に」でした。