アヒルと鴨のコインロッカー

アヒルと鴨のコインロッカーを観て来ました。先日こんな事を言っていたのですが有言実行です。六本木での打ち合わせを恵比寿に変えさせました。恵比寿ガーデンシネマって初めて行ったけど駅から歩く映画館だなー。

まず映像化が難しそうだと思った部分ですがまあ問題なく映像化されていました。原作を知らない人からするとネタバレ気味になっちゃうんで詳しくは言わないけれど可もなく不可もなく程度に。

主人公の椎名はイメージとは違ってたんですけどウマイ事ハマってましたねー。椎名に限らず伊坂作品の主人公って冷めてる男が多い。かといって全てを投げ出しているわけじゃなく助演男優に感化されて熱い部分を徐々に表へと出して行くって感じかな。この映画の椎名は冷めてて熱くならないんじゃなくて臆病で熱くなれない感が出てた。だからイメージとしては違うけど根本的なズレはない。

琴美は見た目がイメージよりも強い女に見えた気もするけどまあ問題ない。動物虐待マンはそんなに多く登場しないのに少ないセリフでヒドイ人間っぷりがガッツリ醸し出されていて良かったです。映画を観た知人から「お前に似てる」と言われた。性格が似てたら最悪じゃねーか!見た目だけである事を祈る。あんな大きな目してないから微妙だけど!麗子役の大塚寧々って何歳だっけとググったら68年生まれ。39歳には見えないわーすげー。

映画化の宿命である省略ですが許容範囲内かなー。原作では琴美の意志というか妙なこだわりが引っかかってそこだけはリアリティに欠けるなぁと思っていたのですが映画ではそれらを省いていいて原作よりリアリティを強めていた気がします。

オチはわかっていてもやっぱりうるっと来ました。椎名が壁にもたれて涙ぐむシーンとブータン人が車を運転しながら泣くシーンはヤバかった。結末は決してハッピーエンドとは言えないけれど心温まるストーリーなのでオススメです。あ、そういやインガオーホーって言ってなかったな。ソウデスネ。