「なぜ人は男のイチモツを銃火器に喩えるのか」
「俺のはマグナムだぜ!」
「そんな感じ」
「黄色い大砲がズドーンだ!」
「渡海さんね」
「俺のバズーカが火を噴くぜ!」
「それは聞いたこと無いがとにかく変だろう」
「クラブや新幹線のトイレにすぐ女連れ込んじゃいますしね」
「渡海さんはもういいっての」
「変ですかね」
「変だよ」
「だって先っぽから何か飛ぶってのは似てるじゃないですか」
「そこが罠なんだよ!」
「罠なんだ」
「主体がズレてるんだ!」
「そんなにムキにならなくても」
「マグナムにおける弾丸はイチモツにおける何だ?」
「精液ですね」
「マグナムはあくまで相手を弾丸で倒すんだ」
「そうですね」
「しかしチンコは精液で相手を倒さない」
「なるほど」
「中出しや顔射で悦ぶ女子もいない事は無いがそれでもサブ的な扱いだ」
「メイン、つまり主体はイチモツであると」
「マグナムで殴る事もないことは無いがそれでもサブ的な扱いだ」
「こっちの主体は弾丸であると」
「その通り」
「ちょっと待って下さい」
「なんだ」
「マグナム、というか銃火器登場以前はどう喩えてたんですか?」
「いい質問だ。何だと思う?」
「刀・・・ですか?」
「ところがそうじゃない」
「刀に喩えるなんて確かにあんまり聞かないですよね」
「以前は筆だった。太筆とか」
「ああ、筆おろしとか」
「この喩えは的確ではないがメリットもある」
「と言いますと」
「イチモツの使用法が広がる」
「確かになぞるという行為は銃火器や刀にはない発想です」
「刀に喩えるのは問題外だな」
「でも打ち粉でぽんぽん手入れするのは自慰行為に似てたりしません?」
「相手から"峰打ちでござるか?"なんて言われてみろ」
「死にたくなりますね」
「単刀直入に言うけどー・・・ていうか短刀直入?」
「うわあ」
「切腹しなさいよ・・・あ、その小太刀、いやナマクラ刀じゃ、ねぇ」
「ぎゃぁあああ」
「早く刀を抜いたらどうなの?」
「うぅ・・・これは鞘ではありません・・・」
「どれだけ問題外かわかっただろう」
「刀は諸刃の剣ってことで」
「女性の体を貫く的なあの感覚わかるか」
「なんとなく」
「そういう意味では槍なんじゃないだろうか」
「グングニルとか」
「信じきった人によっちゃ自伝に成り得るだろう」
「ロンギヌスとか」
「聖槍と精巣か」
「今ちょっと思ったんですけど」
「何か良い喩えを思いついたか」
「いえ、銃で良いかなって思いました」
「何故だ!ズレてるのはさっき納得してたじゃないか!」
「ええ確かにズレてるんですが」
「なんだ」
「男根で弾痕を残すってのはアリかな、と」
「じゃ銃でいっか」
「ガーン!あっさり!」
「タマには固くないとこ見せようかと思ってな!」