- 作者: 宮部みゆき
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2007/08
- メディア: 単行本
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模倣犯〈下〉の続編ということで読まずにはおれませんでした。模倣犯面白いよ模倣犯。先月ぐらいに読書好きの知人と話していて「宮部はちょっとなあ・・・」と言われたんですが俺は好きなんだよなあ。よくよく聞いてみたら火車しか読んでなかったっていうのでちょっと納得しました。とりあえず模倣犯を読んでから判断して欲しいとだけ伝えておきました。間違っても映画の模倣犯 [DVD]は観るなよ!とも言っておきました。小説から映画になった作品で史上最悪はこれだと思ってる。それぐらいひどい。映画版しか知らない人は是非原作を読むべき。中居君の演技を差し引いてもヒドイ。原作より良かった部分って津田寛治が複数の外国語操って煙に巻くシーンだけでした。オチが最低過ぎてアタマが爆発したよもう。
前置きが長くなりましたが続編ですよ。ワクテカしないはずがないですよ。主人公が模倣犯当時の呪縛から逃れられていないという説明がクドイ感じ。それでも面白い。少年の絵の謎に迫っていく過程がリアル。謎を解明する為にいろんな人から話を聞いていくんだけど一度目では伏せられていた事実が二度目に会った時では明らかになったりして面白い。
内田康夫の浅見光彦も関係者から話を聞く時には注意が必要だって言ってるんだよね。「何か言ってませんでした?」「何も・・・」「え?別れ際にさようならとかそういった事もまったく?」「いやいやそれは言いましたけど・・・ああ・・・そういえば○○がどうとか言ってました。すっかり忘れてたけど」みたいなやりとりで当人が事件と無関係であると勝手に判断して端折っていた重要な証言を引き出していくっていう。実際の事件とかもこんな感じなんだろうか。違うかもしれないけどありそうって思わせてくれるのは素晴らしい。
上巻のラストではひねくれた女子小学生が何か重要っぽい場面に遭遇するんだけど本人まったく気づいてなくて超ドキドキしちゃう!ていうかこういう子供は絶対欲しくないよ!でもわかんないよなあ。兄弟とか姉妹って成長過程でちょっとした事が大きな波紋を呼ぶって事なんだろうなあ。自分にも妹がいるんですが子供の頃にカワイイと言われてたのに現状がパッとしないのって俺のせいな気がして仕方ないだけにぐぎぎぎぎ!ってなりました。
あと上巻を貸してくれた人が下巻を持って長期出張に行ってしまったので持ってる人は俺に読ませてあげると良いんじゃないかな!